TOWN PAGES Vol.21 / 2013-2014
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Information37生活情報 〜カナダの暮らしに役立つ情報〜シニアライフ(介護保険)ご主人の死後、エレンの記憶があいまいになってきました。アルツハイマー病と診断されましたが娘のジェシカはできるだけ家で母親の面倒をみようと決めていました。始めの頃は仕事先から数回確認の電話をかけ、夜に食事を運ぶだけで、エレンは一人で住むことができていました。しかしそれも長く続かず、エレンが行方不明になることが数回起こりました。ジェシカは母親の家を売り、エレンは娘家族と同居することになりました。それでもジェシカが仕事をしている週の間は一日10時間介護士を雇い、週末はジェシカの子供の世話のため4時間介護士を雇う必要がありました。ジェシカが母親を抱え、仕事と子育てを続けていくには以下の支出が見込まれます。介護士の時給は22ドルです。$22×10時間×5日+$22×4時間×2日=$1,276/週($5,529/月、$66,352/年)では自分自身、家族、皆様の貯金を守るために何をすべきでしょうか?もし上記の事例の介護士代を個人で負担しなければならないとしたら、どうしますか?その1つの解決策が「介護保険」です。この保険は、必要サービスの支払い援助のために、定期的な収入源として支払われます。この収入は、正規の介護士、または家族や友人のような不正規な介護者までを含んだあらゆるタイプの長期療養ケア・サービス経費の支払いに使うことができます。例えば上記の事例において、もしエレンが週$1,000の介護保険に加入していた場合、個人負担は$276のみとなります。よって経済的な負担も少なく、ジェシカも、介護と自分の家族の生活を両立できます。またこの$1,000は介護士代の他に、薬代やその他の用途(車椅子や家の改造費など)に使用することも可能です。このようにこの収入プランは、柔軟で簡単な上、選択肢があり、お客様のニーズと予算に合わせて設計することが可能です。今後高齢化社会に向けて、介護保険の必要性は強調してもしきれません。個人のQOL(Quality of Life)を守る手段として、またご家族の生活を守る手段として、介護保険は今後カナダに浸透していくと考えられています。その一方で、介護保険に加入するための事前審査は他の保険に比べ厳しいと言われています。それは身体的な健康チェックに加え、認知的な面でのテストを行い、総合的に判断されるからです。だからこそご自身の状況にあったプランの選択などを、早めに専門家に相談することをお勧めします。日本同様カナダも2036年までには4人に1人が65歳以上となる高齢化社会に突入します。その中で退職後にご自分に必要な医療・介護計画を立てることは大変重要なことです。家族の介護をされた経験のある方は、身近に迫った問題とお考えでしょう。あるいはまだ遠い先のことであるとお考えになっている方もいると思います。今回はカナダに導入されて日が浅い、介護保険を紹介します。適切に介護保険を所有することで以下のような利益を、ご自身と家族にもたらします。● ご自分と家族の財産の保全:  リタイアに向けて貯蓄してきた貯金を介護だけではなくその他の用途に使  用できる● 金銭的な制限が減り、選択の枠が広がる:  家族だけで介護するのではなく介護士を雇うことができる● 現在の生活水準を可能な限り保持する:  介護士や地域の資源を活用し自分の住み慣れた家でより長く暮らすこと  ができる● ケアをされる方に対する心配を軽減する:  家族、特に子供への経済的負担を軽くするLong term care(長期療養)とは、事故、病気、精神的疾患、または単に高齢などの理由で、自分自身の身の回りの事ができなくなった方たちに対して行われるケアです。長期療養には、医療に加え、看護から着衣、食事、お風呂、トイレなどの手伝いをするなど、社会的、個人的な介護サービスまで含まれます。これらのサービスは、家庭、地域またはケア・ハウスのような長期療養施設にも適応されます。ではこのようなケアに対してカナダ政府から支給があるのでしょうか?現在、政府は費用の割合に応じて支給を行っています。ケア付の居住施設の費用は、住む所によって大幅な開きがありますが、施設での長期療養には、政府の助成を受けている病室ですと月額$850から、政府からの助成のない個室などの場合、月額$5,100を超えることもあります。*政府から受けられる介護の内容は、地区の提供能力によって違いがあります。始めに地域のケースマネージャーが査定し、必要と認められた場合、政府が指定したケアがほぼ無料で受けられます。しかしながらそれは、週2回のシャワー浴や排泄のケア、食事のセッテイングなどに限られます。また、夜11時以降のサービスはありません。その他家の掃除や身の周りのケア、料理、買い物、散歩などには政府からの支給はありません。つまりこれらのケアや夜間のサービスを必要とした場合は、全てが自己負担となります。これら個人のサービスは地区によって違いがありますが、1時間$15から$65と格差があります。**国の平均値に基づいていますが、お住まいの地区によって価格に差が生じます。© Sun Life Assurance Company of Canada, 2013.自立を大切にする方へのLong term care insurance(介護保険)家族のためにカナダで献身的に働いてこられた皆さんにとって、リタイア後自分の力で自立して生きることは大変重要なことです。■ Long term careとは? ■■ Long term care は無料? ■■  事 例 紹 介  ■■  介護保険が解決策 ■「介護保険」の執筆は… (イキイキ老後推進委員)阿部山 優子 さんYuko Abeyama, MA, BSNBC州Registered Nurse(正看護師), Financial Advisorカナダで生きる日本人にとってカナダの医療制度は未知数です。MSP(Medical Service Plan)を持っていれば本当に医療費全てが無料なの?体が不自由になった時、どこの老人ホームに入るの?などと質問と不安はつきません。5年間のBC州での正看護師としての経験を通し、日本とカナダの医療、介護の違いを体感し「カナダで自立して高齢者がイキイキと生きる為には、自分自身で責任をもって選択する必要がある」と実感しています。20年の老人看護の経験を活かして信頼性のあるガイダンスを提供します。「介護保険の必要性」や「生涯にわたる財産管理」について、より詳しくお知りになりたい方は、ご遠慮なくご連絡いただければ幸いです。Sun Life FinancialMetrotower II, #720-4720 Kingsway, Burnaby, V5H 4N2E-mail: yuko.abeyama@sunlife.com Web: ikiikirogo.com Tel. 778-960-4735(日本語)

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