TOWN PAGES Vol.21 / 2013-2014
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Information34生活情報 〜カナダの暮らしに役立つ情報〜シニアライフ(リタイアメントプラン)戦後1946年から1964年に生まれた空前の数の“ベビーブーマー”たちの第一団はすでにリタイアに突入し、第二団も大挙してリタイア予備軍として控えています。産業革命以来、経験したことがない事態に直面しています。少子化、高齢化で老後がいっそう長期化(20年~30年~40年)しており、老後資金の確保は、私たちの一番の懸念材料、関心事になっています。もはや公的年金だけでは十分ではなく、私たちは長期間の老後資金を自己責任で確保しなければなりません。今日の低金利局面においては、債券、確定利回り物、GIC等で投資していたのでは、運用利益がインフレ率をも上回らないので、老後に必要な十分な資金を確保できないという“リスク”が発生します。従って、十分な資金を確保するためには投資のオプションの幅を広げ、株式の比率を高めたり、幅広く分散されたポートフォリオを組み、多少の“リスク”を負っても成長性のあるものに投資することが、将来における必要な資金確保に非常に重要になってきています。老後資金を確保する為には、様々なリスクを検討して対策を立てる必要があります。考えられるリスクには以下のようなものがあげられます。それぞれのリスクにあった対策をたて、老後資金の確保に役立てましょう。■“長生き”リスク ……………………………………………………………高齢化でリタイア後の期間が長期化することが予想されます。長生きすることによって当初の収入プランで得られる資金では不足してしまう“お金よりも長生きする”状況も起こりえます。(対策)新しいリスクに対処する、老後の年金収入プランを設定。■ インフレ懸念 ………………………………………………………………最近の低インフレ(2.5% - 3%)はめずらしく、カナダの戦後、平均インフレ率は4.6%。今後、石油、資源、食料のインフレが加速していくと予想され、今の資産価値がリタイア時には大幅に目減りします。今、$46,000の老後収入が必要だとして、インフレ率2%で、25年後には$28,000の価値しかなく、購買力が39%減少します。$4,000の毎月の収入はインフレ率4%で、25年後には$1,468の価値しかなくなります。(対策)インフレ率を上回る運用益を上げるには、定期預金、確定利回りの低金利物で運用していたのでは、目標の金額に達しないので、高い成長性の見込める株式投資ファンドを組み込む必要があります。■ 間違ったアセットミックス …………………………………………………多くの年金生活者は大部分を"安全"な、債券、定期預金、確定利回り物で運用していますが、これではインフレ率をも下回り、長期の年金収入を得るには不十分。(対策)成長型、バランス型ファンドで株式、債券を組み合わせ、分散投資し安定収入を得る。■ 超過引き出し ………………………………………………………………現在、インフレ率を見込んだ年5%ぐらいの引き出しが理想で、それ以上の引き出しは、資金が続かなくなるリスクを生みます。(対策)リタイアメントの最初は用心して、できるだけ小額を下ろし、後で運用益が良い場合、多く下ろすこともできます。パートで仕事をしたりして、不足額を補うのも良いでしょう。■ 医療費やその他考えられる出費 …………………………………………将来、医療費、介護費用、ケアホーム、病院個室費、家のリフォーム等思わぬ出費の可能性も考えられます。(対策)いざという時の為に病気保険、介護保険、生命保険等で準備し、働き手の万が一に備えて生命保険は不可欠です。リタイア後に必要な額って、いったいいくらなの?具体的な金額がピンとこない方も多いかと思います。リタイア後はそれまであった労働収入がなくなり、退職までに貯めたお金を取り崩していかなければならないので、いったい、どのぐらい生きるか、果たして、お金が続くかどうかが、一番の不安要素となるでしょう。現在、リタイア後の夫婦の最低生活費は月額で約$3,000必要といわれています。だいたい、リタイア前の5年間の平均収入の70%~80%は必要だといわれていますが、老後のライフスタイルによって、この金額はかなり異なります。この金額の算出は、リタイア前までに家のモーゲッジは払い終え、子供たちも自立していることを前提条件としています。老後は、自由な時間が増えるので、海外旅行、趣味、娯楽でゆとりある生活をしたいという方の場合は、約1.5倍ぐらいの額の$4,500が必要となります。■ リタイア後の夫婦の最低生活費の概算 基準:リタイア前の5年間の平均収入の70~80%が必要 月額およそ $3,000(ゆとりのある生活がしたい場合は$4,500)次に、65歳まで、現役で働いたとして、平均寿命を85歳として、20年間に必要な老後の生活費を実際に計算してみましょう。……………………………………………………………………………………■ 最低生活費$3,000を基にした場合(住宅ローン払い済みの場合)。$3,000 x 12ヶ月 x 20年 = $720,000また、生活費以外の資金として、住宅修理費、余暇、旅行資金、医療費、予備費として$100,000をプラス。ざっと$820,000は最低でも必要です。これは平均寿命を85歳とした場合で、ますます高齢化が進む中、100歳まで生きるとなると$3,000 x 12ヶ月 x 35年 = $1,260,000 が必要になります。……………………………………………………………………………………■ ゆとり派生活$4,500を基にした場合(住宅ローン払い済みの場合)。$4,500 x 12ヶ月 x 20年 = $1,080,000100歳まででは $4,500 x 12ヶ月 x 35年 = $1,890,000……………………………………………………………………………………これは、おおざっぱな目安であって、インフレは考慮していませんので、実際はこれ以上の額が必要になります。それでは、具体的にシミュレーションしてみましょう。 ● ケース1 Aさん夫婦の場合 ……………………………………………… 年齢:夫35歳、妻35歳 夫年収:$60,000 RRSP:$10,000 預貯金:$20,000 希望退職年齢:65歳 予想寿命:90歳  CPP、OAS:満額受給リタイア後に必要な生活費(年額)……$42,000 ($60,000 x 70%)インフレ率3%として30年後には、毎年$101,945必要となります(リタイア後の毎年の不足額$39,546)。■ リタイア後の生活 ■■ 老後資金繰りのリスクと対策 ■■ リタイア後に必要な資金 ■リタイアメントプラン日本とカナダの間には年金に関する社会保障協定が締結され、カナダ移住者は保険料を納付していなかったとしてもほとんどの方が日本の公的年金の受給資格者になり得ます。日本の公的年金の概要を把握し、自分の将来の年金プランを検討しましょう。

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